日本の手仕事と照明デザイン
2018年、つなぐデザインマネジメントでは手漉き和紙職人の北村春香さん・竹細工職人の関田徹也さんのお二人と、照明器具デザイン・制作のプロジェクトがスタートしました。
和紙職人北村さんの工房見学へ!
この日は北村さんのもとで紙漉きの工程見学と、試作品の実験をおこないました。関田さんも加工した竹を持参してくださいました。つなぐデザインマネジメント社員一同も出動してお手伝いです。
楮(こうぞ)
和紙の原料となる楮です。この木の幹を煮て、幹から皮を剥いでいきます。
その後乾燥、水さらしを経て一番外側の茶色くてかたい外皮を取り除き、白い内皮だけにします。その内皮を煮て柔らかくして乾燥させて・・・と工程は山のようにありますが、今回は北村さんが途中まで処理を終えた楮を持ってきてくれました。
白い内皮だけになった楮ですが、まだ漉くまでには行けません。まずは繊維のかたまりや傷、残った外皮などを丁寧に取り除きます。この日は真日で水の中で行う作業は気持ちよかったですが、冬の苦労は想像に難くないですね。。
その後、石の台に乗せた楮を木の棒でひたすら叩きます。この作業で繊維が細かく滑らかになります。つなぐの代表もひたすら叩いてお手伝いです。叩く前と後では楮の感触が変わって、つなぐ一同びっくりしました。
叩いた楮は、糊となるトロロアオイを溶いた水が張られた桶に入れて撹拌され、やっと紙漉きです。今回は四角ではなく欲しい形に土手をつくって漉いてもらいました。水を切って天日に干します。
最後は全員参加で大物を制作しました。竹を漉き込んでありますが、この竹はただ薄く細いだけではありません。竹の節の位置や立体になったときに負荷がかかるところなど、厚みをところどころ変えて加工してあります。竹細工職人さんの熟練の技です。
次回は竹細工職人の関田さんの工房見学をお伝えします!