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もの  /  2018-05-29

近代と歴史の融合!シリコーンと木綿が出会ったデザイン誕生の話

近代と歴史の融合!シリコーンと木綿が出会ったデザイン誕生の話

わたしたちがお店で商品を手に取るまで、その製品はどの様なプロセスをたどりどの様に生まれたのでしょうか。『愛でていたい』と思わせるその製品の誕生ストーリーに迫ります。
今回はmedetelの運営会社代表で、照明デザイナーでありながらプロダクトデザインやデザインプロデュースなど幅広く手掛ける長根寛に、シリコーンの新しい可能性を拓いたプロダクトデザイン誕生ストーリーを聞きました。こちらはmedetel storeでも取り扱っています。

 

■こうして始まった

–依頼があった時の印象は?

N)sarasaraはシリコーンをメイン素材として伝統織物である三河木綿をあわせたコースターです。コップを置いたり、お皿や鍋敷きとしても使用できます。
シリコーン成型メーカーである株式会社コバックからの、新しいオリジナルブランドを立ち上げてほしいというデザインプロデュースの依頼から始まり、その流れでデザインを担当した製品の一つです。
最初は、片手でスプーンなどを使用するときに、お皿自体が滑ってしまい食べにくいということを解決するための自助具としての製品をイメージして始めたものです。

シリコンコースターsarasara えんじ×からし

 

■感触の技術を極める

–クライアントからはどのような要望が?

N)プロデュース担当としては、コバック初のオリジナルブランドを立ち上げるということで、コバックが30年以上こだわってきた「感触の技術を極める」という会社のコンセプトをそのまま流用する形で、ブランド名を「KANSHOKU」としました。また、リスクヘッジのために、デザイン会社は私を含む4社にお願いし、デザインの方向性が固まらないようなディレクションを行いました。
そのうえで、4社でさまざまなデザインを検討しましたが、最終的にはコバック社長の「ワクワクするものにしたい!」という一声から、これまでのシリコーン製品にはない特色を備えたシリコーン製品を出していこうということに決まりました。

シリコンボタンコバックさんはスマホのの樹脂部品やリモコンのボタンなど、私たちの身近なものをつくっている会社です。

 

■人工的なものと歴史のものをマッチング

–デザインする上で心掛けたことは?

N)人のぬくもりを感じられる製品を作りたいと思いました。
シリコーン製品はどうしても人工的で化学的な素材感で、あまり思い入れを入れるような製品とならない傾向があるように思い、歴史と人の手が感じられる素材を組み合わせることで、「グリップ力」と「熱に強い」というシリコーンの特性を活かしながら、ぬくもりを感じられる大事に思える製品としたいと考えたのです。

 

■日本の技術が成しえる技

–試作の段階での苦労は?また、工夫したことは?

N)sarasaraは2枚の三河木綿の間にシリコーンを挟み込み成型することで、表面から染み出てくるシリコーンで和柄模様を生み出すという、これまでにない作り方をしています。
この「染み出る」という方法が、均一にうまい具合に出てくれればよいのですが、出てきてはいけない部分に染み出てきたりと、その調整に苦労しました。

シリコンコースターsarasara カラーバリエーション

 

■シリコーンは可能性が広い素材

–自身が感じるシリーン素材の魅力とは?

N)弾力がありその形を保持することでしょうか。
また、成型方法も比較的人の手で行われていることが少なくなく、まるでたい焼きを焼くような要領で、金型さえ作れば、小ロットでも製作可能な素材です。
そういう意味では、デザイン製品を生み出しやすい素材かもしれません。

 

–完成品を目にした時の印象は?

N)思い描いた通りのものに仕上がりました。
表面は伝統木綿の風合いを残しつつ、熱に強くグリップ力をもつシリコーン製品であり、日本歴史性も感じられるものになったと思います。

 

■暮らしに溶け込む愛用品

–自身の思うお気に入りポイント・アピールポイントを教えてください。

N)デザインコンセプトからも、一年くらいで捨ててしまうようなものではなく、暮らしの中に溶け込むようなものとして使って頂けるような品物になったと思います。
是非、実際に暮らしの中で使って頂きたいですし、贈り物にして頂いても良いかと思います。
人の思いが重なることで、より大切に長く使って頂けるものになるんじゃないでしょうか。

シリコンコースターsarasara 紺×わさび

 

■デザイナーとしてのやりがい

–お仕事をしていて、よかったなと思う瞬間はどんな時ですか?

N)やはり、デザインしたり、プロデュースから生まれたモノやコトなどにより、皆さんが喜んでくださっているところを感じられる時は、やってよかったと思える瞬間ですね。

 

 

次回は、同じシリコンブランド『KANSHOKU』の別の製品について聞きます!

今回のKANSHOKUのコースターはこちら

 

 

デザイナープロフィール

長根 寛
長根 寛 Hiroshi Nagane
デザインディレクター 照明デザイナー
1967年青森県八戸生まれ。日本デザイン専門学校卒業後、株式会社イワイ勤務。京王プラザホテルや品川プリンスホテルなど客室から宴会場など特注照明を中心に活動。1995年に東京デザインパーティー設立。資格情報からの人の心理行動からモノ・コト・空間をデザインディレクションする。2007年京和傘の老舗「日吉屋」より照明器具の古都里シリーズを発表。世界マーケットを睨んだプロモーション方法からデザインまでのディレクションを行い、日吉屋の売り上げを5年で10倍の売上に押し上げる。2008年、有機EL照明「ELRING」有機EL照明最優秀賞を受賞。照明デザインを手がけた熟成肉店「中勢以」田園調布店が、JCDデザインアワード2009金賞受賞。2014年高野山開創1200年を記念し総本山金剛峯寺の歴史上初めての夜間拝観に伴う日本最大規模の石庭蟠龍庭のライティングデザインを行う。
Good Design賞2007中小企業庁長官特別賞 JAPAN SHOP SYSTEM AWARDS2007奨励賞 新日本様式100選選出 ドイツデザイン賞FROM#2008 有機EL照明デザインコンペ最優秀賞

 

 

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